Wi-Fi(ワイファイ)の電波はどのくらいの距離を飛ぶ?アンテナの指向性も併せて解説

自宅でインターネットを使う際に主流になっているのが、無線通信の一種であるWi-Fi(ワイファイ)です。
通信が不安定になったり遅くなったりすると、本当に電波が届いているのか不安になることもあるのではないでしょうか。

また、アンテナの向きを調整することで、電波状況を改善できないか知りたい人もいるでしょう。
そこでこの記事では、

  • Wi-Fiの通信距離や気を付けておきたい障害物の種類
  • Wi-Fiルーターのアンテナの向きを調整する方法

についてわかりやすく解説します。
現在アンテナの先を端末に向けてしまっている人などは、ぜひ読んでみてください。

1Wi-Fi(ワイファイ)の電波が届く距離はどれぐらい?

Wi-Fiはどのくらいの範囲まで電波が届くのでしょうか。
ここでは、一般的に市販されているWi-Fiルーターの通信距離を解説します。
また、通信距離を短くしてしまう障害物の種類と、注意しておきたい電波法の内容についても紹介します。

標準的には50~100mほど

市販されているWi-Fiを使うと、障害物がない状態では直線距離で50~100mまで電波が届きます。
快適に通信を使えるかどうかを別にすれば、最大250mまで電波が届いたという調査結果を報告しているサイトもあります。
自宅内で電波状況が不安になるケースはありますが、じゃまになる壁や物などがなければ、意外に遠くまで届くといえるでしょう。

電波が届く距離を縮めてしまう障害物!どんな物がダメなの?

Wi-Fiルーターのメーカーのほとんどは、電波が届く距離をカタログや仕様書に書いていません。
これはWi-Fiルーターとパソコンやタブレットなどの間に障害物があると、たとえ数メートルの近距離であっても電波が届かないことがあるからです。

電波障害を引き起こしやすいのは、電波を反射させたり弱めたりする素材で作られたものです。
身の回りの素材と電波への影響度をまとめた以下の表を参照してください。

影響度合い 素材
非常に高い 金属
高い コンクリート、土壁
中ぐらい レンガ、大理石、水(花瓶・水槽など)
低い 木材、ガラス、合成素材(パーティションなど)

ガラスや水など、電波に影響がないと思っていた素材もあったのではないでしょうか。
壁や家具が多い家では電波が隅々まで届きにくいので、Wi-Fiルーターのアンテナを駆使しましょう。
後ほど、間取り別に解説します。

2もっと電波が強いWi-Fiルーターはある?知っておきたい電波法

一般的なWi-Fiルーターよりも、強い電波を飛ばせる製品もあるのではと考える人もいるでしょう。
2010年に改正された電波法では、出力上限が従来の10mWから1000mWに引き上げられたことを知っていればなおさらです。

しかし、このルールはWi-Fiルーターには適応されておらず、日本国内で正規に販売されているのは10mW以下の製品だけです。
海外製品などを勝手に使うと、電波法違反に問われる可能性があるので注意しましょう。

屋外でWi-Fiルーターを5GHz(ギガヘルツ)帯で使うことも、原則として認められていないため法律違反となります。(※一部外部での使用が許可されている周波数もあり)
現在ごく一般的に使われている「IEEE 802.11ac」や「IEEE 802.11n」は5GHzなので、うっかり使わないようにしましょう。
遠距離に電波を届かせる目的なら、2.4GHzの「IEEE 802.11n」や「IEEE 802.11g」のほうが向いています。

3Wi-Fiの「指向性」って何?電波状況を良くするために知っておこう!

Wi-Fiを快適に使いこなすためには、電波の「指向性」について知っておく必要があります。
ここでは、何も知らない人でもすぐにわかり、具体的な対策につなげられるようによりわかりやすく解説します。

指向性とは?

Wi-Fiルーターを大きく分けると、

  • 指向性タイプ
  • 無指向性タイプ

の2種類があります。

指向性とは要するに、電波が強く飛ぶ方向とそうでない方向があることです。
ムラと表現すると性能が悪いように感じますが、特定の方向に強く電波を飛ばせる点でメリットがあります。
現在、Wi-Fiルーターを持っている人は、本体にアンテナが立っているか確認してみましょう。
あれば指向性タイプのWi-Fiルーターです。

注意が必要なのは、アンテナの先が示す方向に強く電波が届くのではなく、側面の方向(アンテナに対して垂直の方向)に電波が強く飛ぶことです。
このことは、スカイツリーが空に向けて電波を飛ばしているわけではなく、水平方向に飛ばしていることをイメージすればわかりやすいでしょう。

複数本のアンテナがあるタイプでは、フォークのように方向をそろえることで、その面方向に電波を強く飛ばすことが可能です。

無指向性とは?

無指向性とは電波が360度均等に飛ぶことです。
具体的には、アンテナが内蔵されているWi-Fiルーターが無指向性タイプになります。
アンテナ内蔵タイプのWi-Fiルーターは縦置き・横置きの両方に対応していることが多いですが、このようなことができるのは無指向性であるからです。

ただし、置き方を指定している製品もあるので、電波が弱いと感じているなら、一度マニュアルに目を通してみましょう。

4【間取り別】おすすめのWi-Fiルーターのアンテナの向き

ここからは、指向性があるアンテナ付きのWi-Fiルーターでおすすめの向きを間取り別に紹介します。
もちろん、パソコンやゲーム機などの端末の置き場所は人によって違うため、すべてのケースを網羅することはできません。

ただし、考え方は応用可能なので、自分の住居や使い方に合わせて調整できるでしょう。
基本となるのは、アンテナの側面(アンテナに対して垂直)の方向へ電波が強く飛ぶという考え方です。
これさえわかっていれば、どのような間取りでも対応可能です。

ワンルームなど1部屋タイプ

ワンルームなど1部屋タイプでは、電波を受ける端末を使う場所が決まっているなら、その方向にアンテナの側面が向くように調整しましょう。

いろいろな場所で使う場合は、部屋の中心に置くと電波強度に差が出にくくなります。
ただ、現実的にはこのような置き方は、普通できません。
そのため、電波強度に不安がある人は、Wi-Fiルーターの仕様に書かれてある部屋の広さの目安を確認し、1ランク上の商品を選ぶことがおすすめです。
これは全ての間取りについて言えます。製品を選ぶときにチェックしておくと、失敗しにくくなるでしょう。

2部屋以上・室内に障害物がある

2部屋以上の場合は、アンテナが複数本あれば方向を分けることが可能です。
たとえば、リビングのソファや自室のデスクなど、よく使う場所に狙ってアンテナを振り分けます。

一方、全てのアンテナの方向を合わせることで、特定の場所の電波を強める方法もあります。
また、室内に水槽や家具、パーティションなど電波の障害物が多い方向にアンテナの側面が向くようにして、電波状況を改善することもできます。

3LDKなどのマンションや平屋

3LDK以上のマンションや平屋など面積がかなり広い場合には、端末の仕様場所が分散されやすくなります。
同じ端末を使っていてもリビングからキッチンに移動するようなこともあるでしょう。

このような場合には、よく使う方向にアンテナの側面を向けておくしか対策はありません。もちろん、電波の届く範囲に余裕があるWi-Fiルーターを選ぶことも重要になります。

また、アンテナの向き以外の対策としてビームフォーミング」機能付きのWi-Fiルーターを選ぶこともおすすめです。
ビームフォーミングとは、スマホやタブレットなどの端末の位置を特定して、その方向に向けて重点的に電波を飛ばす機能です。
つまり、リアルタイムでアンテナの向きを変えているのに近い効果が期待できます。

たとえばトイレやお風呂場など、感度が悪い場所がある間取りではビームフォーミング付きのWi-Fiルーターに変えると改善できる場合があります。

2階建て以上の一軒家・メゾネットタイプ

2階建て以上の一軒家やメゾネット(内階段がある集合住宅)では、アンテナが複数本あり電波が強いWi-Fiルーターを選ぶことが基本です。
2つ以上のフロアに渡るので、水平方向だけでなく垂直方向の角度も考えてアンテナの向きを調整しましょう。
たとえば1階にWi-Fiルーターがあり、2階の電波が弱いようなときには、ピサの斜塔のようにアンテナの角度を傾けます。

途中に複数の壁がある場合や、金属の柱が入っているなどによって、アンテナの向きを調整しても電波が改善されない場合はどうしたらよいのでしょうか。
各部屋にインターネット回線を引くのも大変です。

この場合は「メッシュWi-Fi」に対応したWi-Fiルーターを購入し、「サテライトルーター」を電波状況が悪い部屋に設置することがおすすめです。
メッシュWi-Fi環境では、電波感度が良く、混雑していないサテライトルーターまたはメインルーターが自動的に選ばれます。
そのため、まるでメッシュ状にどの場所でも通信環境が快適になるのが特徴です。

従来主流だった「中継器」と違って通信を分散できるので、端末数・通信量が多い世帯にもおすすめです。

5まとめ

Wi-Fiルーターは直線距離では50~100mの通信距離があります。
しかし、実際の利用環境においては、障害物のせいで距離が短くなります。

アンテナ内蔵の無指向性タイプのWi-Fiルーターでは電波を飛ばす方向は調整できませんが、アンテナ付きの指向性タイプならば調整が可能です。
間取りに合わせてアンテナの側面をよく使う場所に向けましょう。

利用範囲に応じて、

  • 電波強度に余裕を持ったWi-Fiルーターを選ぶこと
  • Wi-FiビームフォーミングやメッシュWi-Fiが搭載された製品を選ぶこと

も重要です。

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