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au新プラン「povo(ポヴォ)」に乗り換えはお得?メリットと注意すべきデメリットを解説

KDDIから2021年3月23日、新たなブランド「povo(ポヴォ)」が誕生しました。
コンセプトはシンプルな基本プランをベースに自由な「トッピング」ができることです。

スマホやインターネットを使いこなしている方なら、自分好みのサービスにカスタマイズできるでしょう。
この記事では、povoとはどのようなブランドなのか、契約する前に知っておくべきメリット・デメリット、各社からpovoに乗り換える際の費用などについてわかりやすく解説します。

povoというブランドを初めて聞いた方から、ahamo(アハモ)やLINEMO(ラインモ)などと比較して乗り換えを比較検討したい方まで、役立つ情報をまとめて紹介します。

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povo(ポヴォ)とは

povo(ポヴォ)は2021年3月23日からサービスを提供し始めた、KDDIのオンライン申込専用の新ブランドです。
おすすめの人はオンラインのサービスを使いこなしている、いわゆる「スマホネイティブ」世代の方。

  • シンプルでわかりやすく低価格の料金プラン
  • auとほぼ同じ対応端末数
  • ブロックのように使いたいサービスを選べる「トッピング」

などが特徴です。
今後予想されている展開も含めて、それぞれ解説します。

※以降の内容は、2021年4月時点での情報です。

povoのサービス概要・料金プラン

KDDIによると、povoは「余計なものをできるだけなくし、欲しいときに欲しいだけ」という形を追求したブランド。
料金プランも1つのみで、とてもシンプルです。

 
月額料金 月額2,728円(税込)
データ容量 20GB
国内通話料 22円/30秒(税込)

povoで「トッピング」と呼ばれているオプションサービスは以下のとおりです。
povoの特徴はこのトッピングにあり、他社では基本サービスに含めることが多い通話もオプションに分離しています。
また、1日単位でデータ容量無制限にできる「データ使い放題24時間」は、他社にないユニークなオプションです。

 
トッピング 料金(税込) 備考
5分以内通話かけ放題 月額550円
5分超過後は22円/30秒
国内通話のみ
通話かけ放題 月額1,650円 国内通話のみ
データ使い放題24時間 月額220円 大量のデータ通信があった場合、通信制限の対象になることがある
データ追加1GB 550円/1GB

povoの対応端末

povoの対応端末は、iPhone6s~iPhone12、Android端末では「Google Pixel 5」「AQUOS R5G」「Galaxy A32 5G SCG08」、SIMフリー端末など、全189機種。
基本的にauで利用できる端末はpovoでも使えます。

動作確認済みの端末は更新されているので、povoの公式サイトにて最新情報を確認してください。
iPhone6s~7、SEなど、一部の機種は2021年4月から対応であることに注意が必要です。

なお、povoでは現在のところ端末の販売は行っておりません。

povoの今後の展開

povoはドコモのahamoやソフトバンクのLINEMOと比較検討されることが多いブランドです。
シンプルなプランで低価格、スマホとオンラインに慣れた若者向けというところも同じです。
今後もこの路線は変わらないでしょう。

今後povoが「らしさ」を追求していくとされているのが、先ほど紹介した「トッピング」サービスです。
現在は、基本的なサービスに限られていますが、

  • Netflix(ネットフリックス)のドラマの1シーズンだけ見る
  • ライブ中継だけ視聴する

などの細かなトッピングも検討中と述べています。
また、オンラインだけでなくオフラインのサービスのトッピングもpovo経由で利用できるようにすることも考えているとのこと。
すでにトッピング専用のスマホアプリがリリースされており、今後の展開が楽しみです。

近い将来に対応しそうなサービスは、タブレットのデータシェアプランです。
公式サイトで別途ご案内予定とあるので、もしかすると月550円(税込)などでトッピングに加わるかもしれません。

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povoのメリット

povoのメリットはシンプルな基本プランをベースにして、自由にオプションを追加できることです。
また、auの通信品質、一部のサービスを引き継げることです。
ここでは9つの項目に分けてpovoのメリットを紹介します。

プランの内容と料金がシンプル

「とにかく、シンプルに。」がキャッチコピーのpovoは、

  • データ容量20GB
  • 月額2,728円(税込)
  • 国内通話22円/30秒

の料金プラン1種類のみです。

注目すべきは、通話料金が基本料金に含まれない点です。
電話をほとんどしない人にとって、通話料を切り離せるpovoの料金プランはうれしく思うでしょう。

可能な限り余計なサービスをそぎ落としているので、無駄なお金は支払いたくない人におすすめです。
また、ベースがシンプルなので「トッピング」によって自分好みのプランにカスタマイズしやすいことも特徴です。

au回線なので高速安定・速度制限しても最大1Mbps

povoはauと全く同じ通信品質の回線を使えます。
もともとauは大手キャリアのなかでも高速通信が安定して使えることから定評のあるキャリアです。
povoはauと別ブランドであるものの、au回線をそのまま使えます。
この点は、大手キャリアの通信網をレンタルしている格安SIMと違って、通信品質において有利です。
道路に例えると、格安SIMは1車線しか使えないのに対し、povoは3車線使えるような状態であり、通信が混雑する時間帯も快適に使えます。

また、速度制限が適用された後も、通信速度が最大1Mbps出るので、最低限の利用が続けられることもメリットです。
20GBを使い切った後もネットで記事を読んだり、LINEトークをしたりする程度なら問題なく使えます。

お得なトッピング

povoではシンプルなプランに、自分に合ったトッピングを追加できることが特徴です。
簡単にトッピングを変えられる専用アプリを使えば「もっとデータ容量を増やしたい」「今月は通話が増えるから、かけ放題をトッピング」などのように、柔軟にプランを組めるでしょう。

現在提供されている4つのトッピングの特徴・メリットは以下のとおりです。

5分通話かけ放題;月額550円(税込)

5分以内の国内通話が無料になります。
長電話はしないけれど、連絡手段として電話をよくかける人におすすめです。
ちなみにauには「通話定額ライト2」という同じ内容のオプションがありますが、月額料金は880円(税込)。
povoのほうが低価格です。

通話かけ放題:月額1,650円(税込)

通話時間を気にせず電話をかけたい人におすすめなのが、通話かけ放題のトッピングです。
こちらもauの「通話定額2」が月額1,980円(税込)であるのに比べてお得です。

データ追加1GB:550円/1GB(税込)

データ容量を使い切ってしまった際に、1GB単位でデータ容量を追加できます。
高画質の写真を見たいときや、音楽やアプリをダウンロードしたいときなどには速度制限がかかっているとストレスに感じます。
このようなときはデータ追加のトッピングを活用しましょう。

24時間データ使い放題:月額220円(税込)

「月末だけデータ容量がピンチ」「旅行で自宅のWi-Fi環境が使えない」などというときに便利な1日単位でデータ容量が無制限になる、povoならではのユニークなトッピングです。
データ追加1GBとどちらがお得か比較して追加しましょう。
ただし、あまりに通信量が多いと速度制限の対象になってしまう可能性があります。

povoはトッピングで他社との差別化を図ろうとしており、ユーザーからの要望があれば臨機応変にトッピングを増やす・変更する、と明言しています。
専用アプリがあることからも、力を入れていることが感じられるのではないでしょうか。

5Gにも2021年夏以降対応の予定

povoは2021年夏以降に5Gが使える予定です。
ahamoやLINEMOに比べるとワンテンポ遅れますが、多くの人は特に困ることもないでしょう。
5Gがより一般的になっているころには、auの5G回線が追加手続きなしで利用できます。
対応エリアや通信速度はauと全く変わりません。

契約期間の縛りや解約金がない

povoには、いわゆる「2年縛り」「3年縛り」のようなものがありません。
解約金が発生しないので、いつでも乗り換えを検討できます。

特に、au、UQ mobileの間では、乗り換えにかかる事務手数料も発生しないので、気軽にMNPを利用できるでしょう。

  • 安いブランドに乗り換えたいが大手キャリアでないのが不安
  • UQ mobileとどちらにしようか迷っている

などと思っている人は、乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか。

海外でも使える予定

海外でスマホのインターネットが使えるようになる「国際ローミング」も提供予定です。
2021年4月時点では詳細は不明ですが、他社の対応状況を考えるとおそらく特別な手続きなしで国際ローミングができるようになるでしょう。

ただし、対応地域が発表されていないことから、auと同じ通信網にならないことは想定しておきましょう。
この場合、メジャーな観光地やビジネスエリアに行く場合は問題ないでしょうが、都心から離れた地方に出張するような場合はエリア外になる可能性もあります。

キャリア決済が利用できる

povoでは、「auかんたん決済 (通信料合算)」が利用できます。
「auかんたん決済」とは、auのIDとパスワードを使って、ネットショッピングなどの支払いができる機能です。
店舗ごとにクレジットカード情報を入力するなどの手間がかからず、セキュリティ面でも安全です。

auから乗り換えると引き継げないサービスが多いなか、「auかんたん決済」は使い続けられます。
また、povoに新規契約した場合でも、契約の初期設定で使えるようになっています。

テザリングが無料

povoではテザリング機能に無料で対応しているため、スマホ経由でパソコンやタブレットをネット接続できます。
出張先でパソコンからメールを送りたい場合や、海外旅行中に大きなタブレット端末で地図を見たい場合などに便利です。

eSIM対応

オンライン経由でスマホに内蔵されたeSIM(イーシム)の情報を更新すると、すぐにスマホが使えるようになるeSIMサービスに対応しています。
つまり、スピーディかつ簡単に乗り換えを完了できます。
eSIMの端末を持っていれば、SIMカードが郵送されるのを待つ時間がなく、SIMを差し替える手間もかかりません。

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povoの注意すべきデメリット

povoのデメリットは、実店舗でのサポートが受けられないことです。
また、auで提供されている割引や一部のサービスが使えなくなることです。

契約申し込み・問い合わせはオンラインのみ

povoはauのオンライン申込専用のブランドに位置付けられています。
実店舗はなく、auショップでも対応してもらえません。
新規契約だけでなく、個人情報変更やプラン変更(トッピング変更)、操作についての問い合わせなどもすべてオンライン対応です。

たとえば、初めてスマホを使う人や、細かいスマホの設定は人に頼んでやってもらっている人などには、povoはあまりおすすめできません。
povoでは基本的に現在スマホを使いこなせている人をメインユーザーにしてサービスを提供しているからです。
今後サービスを利用しやすいように改良していくでしょうが、大手キャリアのような対面サポートは期待しないほうがよいでしょう。

「auスマートバリュー」「家族割」「家族割プラス」が適用されない

povoでは契約者本人が受けられる割引はありません。
auユーザーが受けられる主な割引の種類と、povoの対応状況を以下の表に示します。

 
割引 povo対応状況 auユーザーが受けられる割引内容
家族割プラス 割引対象外
※ただし、2021年夏までに加入すると家族人数にカウントされる
「家族割プラス」に加入している人数に応じて割引
2回線:1人あたり550円割引
3回線以上:1人あたり1,100円割引
auスマートバリュー 割引対象外 スマホとインターネット回線のセット割引
550円、1,100円割引など
※キャンペーン適用、プランによって異なる
家族割 割引対象外 家族間通話料・SMS利用料の割引

キャリアメールが使えない

auの「@ezweb.ne.jp」、ソフトバンクの「@softbank.jp」、ドコモの「@docomo.ne.jp」などのキャリメールは使えません。
GmailやYahoo!メールなどのフリーメールを利用することになります。

デメリットとしては、

  • 各種サービスのメール変更が面倒
  • フリーメールを着信拒否にしている人がいる
  • 一部のサービスでメールアドレスとして登録できない

などが挙げられます。
ただ、キャリアメールなしでスマホを使っている人は多くおり、一概には言えませんが、それほど不便を感じることはないでしょう。

留守番電話・割込通話・三者通話・迷惑電話撃退・ボイスメールは使えない

povoにおける通話サービスの対応状況は以下のとおりです。
auで利用できていたサービスや、他の大手キャリアの類似サービスの一部が使えなくなります。
乗り換え前に検討しておきましょう。

 
サービス 対応状況 サービス内容
留守番電話サービス × 3分×20回の留守番電話が使える
割込通話サービス × 通話を保留にして、後からかかってきた電話を受けられる
三者通話サービス × 通話中に新たに1人を呼び出せ、3人で通話できる
ボイスメールサービス × 相手のau電話に着信させることなく伝言を残せる
着信転送サービス 電話がかかってきたときに、登録しておいた別の電話番号に転送できる
災害用音声お届けサービス △※ 災害時に電話がつながりにくくなった幸いに、保存してある音声メッセージを聞ける
※当面の間は利用可能

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「povo」に乗り換える際の解約金・手数料

povoに乗り換える際は、povoに支払う手数料はありません。
ただし、乗り換え元に対して解約金などがかかることがあるので、事前に確認しておきましょう。

各種手数料の違いについて解説

乗り換えの際に発生することがある各種手数料は以下のとおりです。

MNP転出手数料(番号移行手数料)

現在使っている電話番号をそのまま使いたいときに、現在加入している携帯電話会社に支払う手数料です。
povoの場合、同じ系列のau、UQ mobileに乗り換える場合もMNPのための手続きが必要です。

解約金(契約解除料・違約金)

2年縛りなど、契約期間中に解約すると解約金が発生する場合があります。
プランによっては1万円程度の高額になることがあるので注意しましょう。
ただし、国のガイドラインの影響もあって、縛り制度の改正が進んでおり、約2年前以内の契約なら千円程度で済みます。

契約事務手数料

乗り換え先の加入手続きにかかる事務手数料です。
povoでは乗り換え元がどこでも契約手数料が無料です。

SIMロック解除手数料

SIMロックがかかった端末を他の通信会社で使う際に、ロックを解除するためにかかる手数料です。
端末や乗り換え元・乗り換え先の条件によっては不要です。
大手キャリアにおいては店舗手続きでは3,300円(税込)かかりますが、Webで手続きすると無料になります。

au/UQ mobileからpovoに乗り換える際の解約金・手数料

auやUQ mobileからpovoに乗り換えた際は、手数料がかかりません。
2021年4月時点では、

  • 解約金
  • MNP手数料
  • 契約手数料

がいったん請求されることがありますが、同額が翌月以降に割り引かれます。
povoからau、UQ mobileへの移行も同様です。

 
手数料 支払先 金額
MNP転出手数料 au・UQ mobile 無料
解約金 au・UQ mobile 無料
契約事務手数料 Povo 無料

ドコモからpovoに乗り換える際の解約金・手数料

ドコモでは従来3,300円(税込)だったMNP転出手数料が、2021年4月から無料になりました。
解約金にだけ注意が必要です。

 
手数料 支払先 金額
MNP転出手数料 ドコモ 無料
※2021年4月から
解約金 ドコモ 1,100円(税込)
※2019年10月1日以降の契約:10,450円(税込)
※上記以外(金額はドコモ「ギガホ」などの場合)
契約事務手数料 povo 無料

ソフトバンク/Y!mobileからpovoに乗り換える際の解約金・手数料

ソフトバンクもMNP転出手数料が無料になりました。
解約金にだけ注意が必要です。

 
手数料 支払先 金額
MNP転出手数料 ソフトバンク 無料
解約金 ソフトバンク 基本プラン:無料
基本プラン以外;最大10,450円
(プランによって金額が異なる)
契約事務手数料 povo 無料

Y!mobileからの乗り換えにかかる手数料は以下のとおりです。

 
手数料 支払先 金額
MNP転出手数料 Y!mobile 無料
解約金 Y!mobile シンプルS/M/L:無料
データベーシックプラン:無料
新規受付終了プラン:最大10,450円
契約事務手数料 povo 無料

楽天モバイルからpovoに乗り換える際の解約金・手数料

楽天モバイルではプランやキャンペーン適用によって、解約金が変わります。
現在は縛り制度はなくなっていますが、契約期間中の人は注意しましょう。
公式サイトやmy 楽天モバイルのメニューから「契約プラン」から、金額を確認しておくことをおすすめします。

 
手数料 支払先 金額
MNP転出手数料 楽天モバイル 無料
解約金 楽天モバイル 2019年10月1日以降の契約:無料
2019年9月30日以前の契約:10,780円(税込)
契約事務手数料 povo 無料

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【補足】povoのその他の注意点

povoへの乗り換えを検討している方へ、2つの細かい注意点を補足しておきます。

未成年の場合はpovoと直接契約できない

povoと契約できるのは20歳以上です。
20歳以上の親や保護者などが契約し「利用者」として登録することはできますが、直接契約はできません。
auでは中学生以上でも親の同意があれば本人名義で契約できますが、povoは条件が厳しくなっています。

Apple Watchのナンバーシェアは非対応

iPhoneと同じ電話番号を登録済みであれば、Apple Watch単独でLTEデータ通信できるナンバーシェアは非対応です。

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まとめ

以上、povoの特徴やメリット・デメリットについて解説してきました。
povoは余計なものがない基本プランに安く加入して、必要に応じて柔軟にオプションを追加したい人におすすめです。

メリットをまとめると以下のとおりです。

・シンプルで低価格の料金プラン
・au回線と同じ通信品質、5Gにも対応、速度制限がかかっても最大1Mbps
・トッピングによって自分好みのプランにできる
・国際ローミング、キャリア決済、テザリング、eSIMにも対応

一方、デメリットは以下のとおりです。

  • 申込、各種手続きはオンラインのみ
  • 家族割やセット割引などが一切ない
  • キャリアメール、留守電・割込電話などauサービスの一部は使えない

乗り換えにかかる手数料は解約料がない限り無料です。
他のサービスと比べながら、povoを乗り換え先として検討してみてはいかがでしょうか。

※公開日時点の情報のため、お申込みの際は実際のお申込みページの情報をご確認ください。

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この記事の監修者

上米良 智文

GMOインターネットグループ株式会社
事業統括本部 宮崎オフィス マーケティングチーム所属

プロバイダーサービス「GMOとくとくBB」マーケティング担当者/光回線のエキスパート

2015年にGMOインターネット株式会社(現・GMOインターネットグループ株式会社)に入社後、宮崎オフィスのマーケティングチーム立ち上げに参画し、GMOとくとくBBで販売しているモバイルWi-Fiや光回線全般のマーケティングに従事。

現在はドコモ光やauひかりを中心に光回線全般のマーケティング担当をしながら、光回線のエキスパートとして当サイト「Smafi(スマフィ)」や回線系WEBメディア「とくとくBB通信」などさまざまな媒体の監修で活躍中。